2013年11月 問5の解き方

次の図は、ある年に発表された都道府県別の男性と女性の生涯未婚率(%)(なお、男性の生涯未婚率は45~49歳の未婚率の平均、女性の生涯未婚率は50~54歳の未婚率の平均として示されている)から作成した散布図である。東京の表示のある点は東京都の値を示す。

この問題は、散布図から相関係数を推測する問題ですね。相関係数の感覚が重要です。

(1)図から読み取れる相関係数(ピアソンの積率相関係数)の値に関する以下の説明のうち、最も適切なものを次の①~⑤のうちから選べ。

散布図で点が集中していて、且つ、広がりが大きい方向で離れた観測地を除くと相関係数は減少します。よって、東京を除いたときに相関係数が減少するのもので、適当なものは①となります。

(2)次の記述Ⅰ~Ⅲは、図から読み取れた男性の生涯未婚率と女性の生涯未婚率に関する記述である。

Ⅰは、横軸と縦軸の数値が違うことに注意すれば×と分かります。
Ⅱは、点の数を数えてみれば○と分かります。
Ⅲは、大都市がある都道府県というのは東京しか分かっていませんので、×です。

よって、正解は②となります。

<類似問題>
2015年11月問3
2015年6月問4

2013年11月 問4の解き方

2つの量的変数xとyの間の関係を見るために、相関係数(ピアソンの積率相関係)と共分散を求める。それぞれ2通りの方法を適用する。※計算式

この場合、計算された値が必ず等しくなる組み合わせがある。その組み合わせとして、正しいものを次の①~⑤のうちから一つ選べ。

この問題は、相関係数と共分散の理解度を問う問題ですね。

・一般的に、「相関係数」と「共分散」の値はことなります。相関係数は、共分散を2変数の標準偏差で除したものですからね。
・変数を標準化せずに相関係数を求めた値と、変数を標準化して相関係数を求めた値は同じになります。よって、AとCは同じになります。
・これも面白いのですが、変数を標準化した共分散と相関係数は同じ値になります。よって、CとDは同じになります。

従って、答えは⑤(AとCとD)になります。